アセスルファムKが危険?人工甘味料が必要な人だっているでしょ!

両手に角砂糖と人工甘味料

アセスルファムKは人工甘味料の一つで、合成甘味料の種類に分類されます。合成甘味料は化学物質を掛け合わせて人工的に「甘み」を作り出しています。そのために危険性や副作用があるといわれる訳ですが、果たしてそうなのでしょうか?

今日は、合成甘味料のアセスルファムKが本当に危険なのかどうか考えてみたいと思います。

危険視されている理由や安全性について、また人工甘味料のメリットについても見ていきますので、最後までお付き合いください!

関連記事はこちらです ⇒ 「人工甘味料スクラロースの安全性は?糖尿病のリスクが増えるって本当?」
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アセスルファムK(カリウム)とは?

アセスルファムカリウムは1967年にドイツで開発された、砂糖の約200倍の甘さを持つ合成甘味料です。

世界100ヶ国以上で使用が認められていて、日本では2000年4月に食品添加物に指定されました。また2008年には医薬品添加物に指定され、医薬品にも使用できるようになりました。

砂糖などの糖質系甘味料と違い、アセスルファムKは非糖質系甘味料と呼ばれ体内で栄養になりません。つまり、カロリーがゼロなんです

摂取してから24時間以内にそのまま体外に排出され、蓄積されることは無いといわれています。その性質から糖尿病などの糖質制限をしなくてはいけない患者さんも使用できる、有用な甘味料 とされています。

ただ、アセスルファムKは特有の苦みを感じるため、他の人工甘味料と併用することで味を良くしています 。特にアスパルテームと相性が良く併用すると砂糖に近い味になります。

私が愛用しているガムには、甘味料(ソルビトール・キシリトール・アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物・アセスルファムK)と表記されています。人工甘味料の天然由来のものと合成のものどちらも使われています。5種類も混ぜて味を調整しているんですね。

ところで、このアセスルファムカリウムはどのように作られているのでしょうか?

アセスルファムKの製造方法

石油工場のイラスト

ジケテンという酢酸由来の物質と酸性洗浄剤として金属やセラミックの洗浄などに利用されるスルファミン酸を反応させ、さらに無水硫酸を加え化学合成により製造 されます。

食品添加物として認可されている人工甘味料の中では比較的新しいもので、主に清涼飲料水・ダイエット甘味料・菓子類に使用されています。

近年では、ゼロカロリー・カロリーオフのダイエット飲料やダイエットフードに使用されることも多いです。

アセスルファムKが危険といわれる理由と反論

  1. 製造工程で使用される塩化メチレンに、発がん性が認められている。
  2. 厚生労働省が発表しているラットの実験結果には、大量に摂取した場合に死亡例が認められている。
  3. 動物実験で過剰摂取させると、肝臓障害や免疫力の低下が見られた。
  4. 妊娠しているラットに摂取させた場合に、子供にも影響が出た(大人には耐えられる量でも子供には害になる可能性があるため、妊娠中・授乳中はなるべく避けた方が良い)。
  5. アセスルファムKは他の甘味料と併用されることが多く、他の人工甘味料と併用した場合の安全性は未知数。
  6. 考えられる副作用は、発がん性・うつ病・吐き気・頭痛・肝疾患・腎疾患など。

 

以上のような理由から、アセスルファムカリウムは危険視されています。

ただし、容量をまもって摂取した場合には、異常や毒性は認められていないというのも事実です 。

過剰摂取した場合に異常が認められるのは、当たり前のことであって食品添加物に限った話ではありません。砂糖や塩でも過剰摂取すれば、体に異常が現れますよね?

それと同じことです。

例えば、大人でも醤油を約1000ml飲むと死んでしまいます。

食塩の半数致死量(LD50)は3g/kgとされています。60kgの人ならば180 gが致死量となりますが、醤油を1000ml飲むとちょうどそのくらいになります。

アセスルファムKの動物実験では6.3g/kg体重以上の用量において死亡例が観察され、10g/kg体重以上では全例が死亡したそうですが、これ体重が60kgの人だとすると600gですよね?

ちょっと、多過ぎませんか!

食塩でも、180gで死んじゃうんですよ。600gも食べさせたら死んで当たり前だと思うんですが …。

 

SDS(安全データシート)を確認すると次のようになっています。

:有害性情報 急性毒性:

「アセスルファムカリウム」
経口 ラット  LD50 >5000 mg/kg
経口 マウス  LD50 >6000 mg/kg

「食塩」
経口 ラット  LD50 >3000 mg/kg

 

つまり、食塩の方が少ない量で死んでしまいます。
実は、アセスルファムKより食塩の方が急性毒性が高かったんです

※「LD50」(Lethal Dose 50:半数致死量)とは、急性毒性(摂取したらすぐ死ぬタイプの毒性)の強さを表す指標。

例えば「急性毒性、経口摂取(口から摂取)のLD50が3000ミリグラム/キログラム」とは、体重1キロにつき3グラム。体重50キロの人が150グラムを一度に口から摂取すると2人に1人が死亡するという意味で、数値が大きいほど安全性は高くなります。

 

ということはですよ!

これらの動物実験で異常が認められたのは当たり前で、使用基準値を守って使用するぶんにはそれほど危険ではないといえるかもしれませんね

さらに、アセスルファムKは「添加物の使用基準」「一日摂取許容量(ADI)」が設けられています。


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アセスルファムKの使用基準と一日摂取許容量(ADI)

研究者の男女 イラスト

添加物の使用基準

さまざまな食品に使用されているアセスルファムK(カリウム)ですが、各食品ごとに使用限度が設けられています

<アセスルファムKの使用量等の最大限度>

  • 砂糖代替食品       15g/kg
  • 栄養機能食品           6.0g/kg
    (タブレットに限る)
  • チューインガム  5.0g/kg
  • 生菓子      2.5g/kg
  • 菓子及びあん類  2.5g/kg
  • ジャム類     1.0g/kg
  • 氷菓       1.0g/kg
  • アイスクリーム類 1.0g/kg
  • 漬物       1.0g/kg
  • たれ       1.0g/kg
  • フラワーペースト 1.0g/kg
  • 果実酒、雑酒   0.50g/kg
  • 清涼飲料水    0.50g/kg
  • 乳飲料      0.50g/kg
  • 乳酸菌飲料    0.50g/kg
  • その他の食品   0.35g/kg

※食品1kg当たりの使用量

 

この様に、使用量の最大値が定められていて、これ以上添加することはできません。

次に、ADIについて見てみましょう。

ADI(一日摂取許容量)

ADI: Acceptable Daily Intake (一日摂取許容量)とは、食品添加物や農薬など意図的に食品に使用される物質について、 一生涯毎日摂取したとしても人体への悪影響がないとされる、一 日あたりの摂取量のこと 。通常、体重 1kgあたりの物質量「mg/kg/体重/日」で示されます。

ADIの決定は、まずラットやマウスの実験動物を使った毒性試験で、一回だけ摂取した時の影響・一生涯継続的に摂取した時の影響・生まれ てくる仔への影響・遺伝子への影響・発がん性の有無などを調べます。

有害な影響が認められなかった最大の投与量のことを無毒性量といい、全ての毒性試験の中で最も小さい値をADI設定のための無毒性量 (NOAEL:no-observed adverse effect level(mg/kg/日))としています。

この無毒性量は動物実験により算出した数字なので、ヒトに適用するために無毒性量に通常100倍の安全係数 を用いて算出します

  1. 実験動物とヒトの間で感受性の違いによる安全性を10倍
  2. ヒトの性別・年令・健康状態などの違いによる安全性を10倍

と見込んで、かけ合わせて100倍としたものです。

アセスルファムKの無毒性量は「1500mg(1.5g)/kg体重/日」と定められています。

  • 10kgの子供だと15g
  • 50kgの大人だと75g

まで摂取しても有害な影響はでないということです。

 

この無毒性量に、安全係数100で割ったものを「ADI(一日摂取許容量)」とします。

アセスルファムKのADIは「15mg/kg体重/日」と定められます。

  • 10kgの子供だと150mg(0.15g)
  • 50kgの大人だと750mg(0.75g)

この数量の範囲内であれば、一生涯毎日摂取したとしても問題ないということになります

 

つまり、清涼飲料水であれば使用基準が1キロ当り0.50g(0.05%)以下と定められています。

最大量のアセスルファムKが含まれていたとして、500mlのペットボトルでは0.25gです。

体重50kgの人なら 0.75g÷0.25g=3

ペットボトル 3本飲むと、ちょうどADI値とおなじです

要するに、最大量のアセスルファムKが含まれた清涼飲料水(1500ml)を、一生涯毎日飲み続けたとしても問題は起こらないということです。

絶対、飲まないでしょ?こんな量。

アセスルファムKの毒性よりも、栄養バランスを気にしなさい!

ってなりますよ^^

仮に、1500mlを毎日飲みます。として、人工甘味料は怖いから、普通のコーラにします。と言う人がいたとします。

普通のコーラ(500ml)には、砂糖が56.5g含まれています。

1500ml飲むと、56.5g×3=169.5g

日本人の砂糖の平均摂取量は1日あたり60gといわれています。WHO(世界保健機関)が推奨するのは、成人で1日に25gまでとなっていますし、日本人なら15~20gくらい、10歳未満の子供なら10g程度が理想 といわれているんです。

完全にアウトです! 即刻、糖尿病になっちゃいますよ。

500mlのペットボトルを1本飲んだだけでも、WHOが推奨する量をはるかに超えてしまうわけですから人工甘味料と砂糖、どちらが危険だと言えますか?

私は、砂糖の方が危険だと思います。

砂糖は、多くの食品に大量に使われています。一日のトータル量で考えるとかなりの量を摂取することになります。日本人の平均摂取量が1日あたり60gと言われていますがあくまで平均値ですから、菓子類を良く食べる人やスイーツ好きな人は60g以上摂取していることになります。

砂糖は「白い悪魔」と呼ばれるほど、体に悪影響をもたらす物質です。出来る限り摂取量を抑える必要があるんです

 

砂糖の危険性については、こちらを参考になさってください

 

人工甘味料のメリット

OK 女子 イラスト

  1. 「砂糖より甘さが強く、食品に添加する量を減らすことができる」

    アセスルファムK・アスパルテームは砂糖に比べ200倍、サッカリンは350倍、スクラロースは600倍、ネオテームは7000倍もの甘さを持っています。これだけの甘さですから、使用量はごく僅かですみます。

  2. 「カロリー0か、低カロリーのものが多い」

    使用量も少なくカロリーもほとんどありませんので、ダイエットや病気で「カロリー制限」「糖質制限」が必要な人に有用です。

  3. 「代謝・分解されずに排泄される」

    摂取しても体内ではほとんど代謝・分解されずに排泄されるため、血糖値やインスリンに影響を与えないと考えられていました(現在では血糖やインスリンに関与する実験結果も報告されている )。

  4. 「虫歯対策としても期待できる」

    虫歯予防と言えばキシリトールですが、アセスルファムKやスクラロースなども「非う蝕性」で、虫歯の原因にならないことが報告されています。

まとめ

人工甘味料はさまざまな危険性がささやかれていますが、それは過剰に摂取した場合の実験結果であって、それがそのまま私たちに当てはまるものとは思えません。人工甘味料には使用限度が設けられていますし、そもそも使用量が少ないわけですから普通の食生活をしていれば、一日摂取許容量(ADI)を超えることはまずありません

人工甘味料の危険性を気にするより、塩分の取り過ぎや砂糖の取り過ぎを気にする方が先だと私は思います。

人工甘味料に限ったことではありませんが、他の食品添加物であったり医薬品であったり、自然の作物だってそうです。

「100%安全」・「100%危険」なんてものはありません

過剰に摂取すれば、安全なものも毒になります。

微量であれば毒でも体に影響は及ばないし、薬としても使えるわけです。

要は使い方しだいで、どちらにも転ぶわけです

既に糖尿病を発症している人などは、普通に砂糖を健康な人と同じように摂取することは避けなければいけないわけですし、人工甘味料が血糖やインスリンに関与し糖尿病の発症リスクを高めるという最近の報告が本当だとしても、既に糖尿病であるならば発症リスクなど関係なく、砂糖より実際血糖値に影響のない人工甘味料は糖尿病患者にとっては必要な存在となります

人工甘味料は使う人によって、そして使い方によって大きく表情を変えるんです。一人一人が自分に合った使い方を見つける必要がありそうです。

 

人工甘味料が肥満や糖尿病の発症リスクを高める理由は、こちらを参考になさってください


今日のおさらい

 アセスルファムKは、ドイツで開発された砂糖の約200倍の甘さを持つ合成甘味料
 世界100ヶ国以上で使用が認められていて、日本では2000年に食品添加物に指定
 動物実験で過剰摂取させた場合に異常が認められた報告がある
 アセスルファムKより食塩の方が急性毒性が高かった
 人工甘味料より砂糖の方が危険性が高そう
 人工甘味料にはメリットも多く、使い方次第で有用な存在になる

今日は、合成甘味料の「アセスルファムK」が本当に危険なのかどうか、危険視されている理由や安全性について、また人工甘味料のメリットについても見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

結論としては、人工甘味料は使う人によって、また使い方によって大きく表情を変え、善にもなり悪にもなるそんな存在ではないでしょうか?

人工的に合成したものだから危険と決めつけるのは、あまりに短絡的で単純な考えだと思います。また逆に、使用基準など安全性が担保されているからと好きなだけ摂取するのも考えものだと思います。

これからも、新しい研究結果が出てくるでしょうし、今までの常識が覆ることもあるかもしれません。自分の身は自分で守るためにも過剰摂取は避け、常にアンテナを張り、新しい情報をキャッチしていきましょう

 

人工甘味料のステビアについては、こちらを参考になさってください

 

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