人工甘味料スクラロースの安全性は?糖尿病のリスクが増えるって本当?

人工甘味料のスクラロースをご存知ですか?

特保コーラなどのダイエット飲料やガム・キャンディー・清涼飲料水・デザートなどの食品表示を見てみると「甘味料(スクラロース)」とあります。

そのスクラロースが危険性の高い食品添加物として本やネットでも騒がれています。ですが一方で「スクラロースが危険というのは誤解だ!」という意見も多くみられます。

多くの加工食品に使用されている人工甘味料(スクラロース)ですが、どのような理由から意見が分かれているのでしょうか?

今日は、スクラロースの安全性と危険性・肥満や糖尿病のリスクについて見ていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。

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甘味料のスクラロースとは?その特徴と原材料

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スクラロースは人工甘味料の一つで、合成甘味料の種類に分類されます。1976年にイギリスの大学と企業の共同研究で開発された成分で、砂糖の600倍の甘さでありながらカロリーはゼロです

摂取しても体内ではほとんど代謝・分解されずに排泄されるため、血糖値やインスリンに影響を与えないと考えられていた人工甘味料です(現在では血糖やインスリンに関与することがわかってきました )。

このスクラロースの原料はスクロース(ショ糖)、つまり砂糖をもとにして作られています。

原料が砂糖なだけあって、他の甘味料に比べて苦みや渋みなどもなくまろやかな甘みが特徴です。甘さを感じるまでが遅めですが後味もしっかり甘さを残してくれます。

現在では80以上の国で食品添加物として販売され、日本では1999年7月に食品添加物に指定されました。危険性が囁かれた他の甘味料の代替品として2000年以降、急速に普及しました。

スクラロースの安全性と使用基準

・一日摂取許容量(ADI)・

安全性については、スクラロース誕生以来20年にわたって安全性に関する試験が実施されていますが、がんの発症や遺伝子の損傷・免疫系などに影響を及ぼすことはないと認められています。

また、私たちの身体の中に取り込まれたスクラロースは、体内に蓄積されることなく速やかに排出されます。スクラロースは安全性の高いカロリーゼロ甘味料であることが、多くの国で確認されています。

スクラロースには、安全な摂取量が定められています

ひとつは、「一日摂取許容量(ADI)」です。

ADI: Acceptable Daily Intake (一日摂取許容量)とは、食品添加物や農薬など意図的に食品に使用される物質について、 一生涯毎日摂取したとしても人体への悪影響がないとされる、一 日あたりの摂取量 のことです。通常、体重 1kgあたりの物質量「mg/kg/体重/日」で示されます。

ADIの決定は、まずラットやマウスの実験動物を使った毒性試験で、一回だけ摂取した 時の影響・一生涯継続的に摂取した時の影響・生まれ てくる仔への影響・遺伝子への影響・発がん性の有無 などを調べます。

有害な影響が認められなかった最大の投与量のことを無毒性量といい、全ての毒性試験の中で最も小さい値をADI設定のための無毒性量 (NOAEL:no-observed adverse effect level(mg/kg/日))としています。

この無毒性量は動物実験により算出した数字なので、ヒトに適用するために無毒性量に通常100倍の安全係数 を用いて算出しています。

  1. 実験動物とヒトの間で感受性の違いによる安全性を10倍
  2. ヒトの性別・年令・健康状態などの違いによる安全性を10倍

と見込んで、かけ合わせて100倍としたものです。

スクラロースの無毒性量は「1500mg(1.5g)/kg体重/日」と定められています。

  • 10kgの子供であれば15g
  • 50kgの大人であれば75g
  • 80kgの大人であれば120g

まで摂取しても有害な影響はでないということです。

 

この無毒性量に、安全係数100で割ったものを「一日摂取許容量(ADI)」とします。

スクラロースのADIは「15mg/kg体重/日」と定められます。

  • 10kgの子供であれば150mg(0.15g)
  • 50kgの大人であれば750mg(0.75g)
  • 80kgの大人であれば1200mg(1.2g)

この数量の範囲内であれば、一生涯毎日摂取したとしても問題ないということになります。

 

・添加物の使用基準・

次に、「添加物の使用基準」です。
各食品ごとに使用限度が設けられています。

<スクラロースの使用量等の最大限度>

  • 砂糖代替食品   12g/kg
  • チューインガム  2.6g/kg
  • 生菓子      1.8g/kg
  • 菓子       1.8g/kg
  • ジャム      1.0g/kg
  • 清酒、合成清酒  0.40g/kg
  • 果実酒、雑酒   0.40g/kg
  • 清涼飲料水    0.40g/kg
  • 乳飲料      0.40g/kg
  • 乳酸菌飲料    0.40g/kg
  • その他の食品   0.58g/kg

※食品1kg当たりの使用量

 

この様に、各食品には明確に使用限度が定められていて、これ以上添加することは許されていません。
最大でこの量ですから、各食品に含まれている実際のスクラロースの量はおそらくこれより少ないと思います。

 

・砂糖(ショ糖)換算でのスクラロース量・

スクラロースの「一日摂取許容量(ADI)」は15mg/kg体重/日ですが、仮に砂糖(ショ糖)の替わりにスクラロースを使用したとします。

日本人の砂糖の平均摂取量は1日あたり60gといわれています。これを全てスクラロース(砂糖の600倍の甘さ)に置き換えたとして計算すると、1日推定摂取量は、100mgとなります。

日本人成人の平均体重58kgで除すると、1日あたり1.72mg/kg体重を摂取することとなります。

これは、ADI:15mgの8.7分1の量になります。

つまり、相当過剰に摂取しない限りADIの値を超えることはありません

 

・通常のコーラよりもスクラロース入りの飲料の方が安心?・

通常のコーラと比較して見ましょう。
通常のコーラは糖分が多く、昔から問題になっていますよね?

先ほどもお伝えしましたが、日本人の砂糖の平均摂取量は1日あたり60gですが、WHO(世界保健機関)が推奨しているのは成人で1日あたり25gまで、日本人であれば15~20gくらい、10歳未満であれば10g程度が理想とされています。

ではコカ・コーラ(500ml)にはどれくらいの砂糖が含まれているのかというと、なんと56.5gです。同じコカ・コーラから販売されているトクホのコカ・コーラ プラスはカロリーも糖質もゼロです。スクラロースの含有量は360mlあたり60mgといわれていますので、500mlに換算すると83mg になります。

体重が50kgの人ならADIが750mgですので、コカ・コーラ プラスなら9本飲んでも大丈夫という計算です。

通常のコーラに含まれる糖分の方が、体に与える影響が明らかに大きく危険性が高い。一方でスクラロースは、砂糖のように体内で分解されエネルギーとして吸収されることはなく、ほとんどがそのまま排出されます。

このため、スクラロースを摂取しても血糖値やインスリン値に影響はなく、糖尿病の人にも適していると評価されています(現在では血糖やインスリンに関与することがわかってきました )。

以上のことからスクラロースは安全と言われています。

では、次に反対意見を見てみます。


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「スクラロースが危険!」と言われる理由

NGを出す医者のイラスト

・塩化有機物としての化学構造の危険性・

スクラロースは、ショ糖の3つの水酸基(-OH)が3つの塩素原子(-Cl)で置換されることにより合成されます。

ショ糖は有機化合物でそれに塩素が結合しているのでスクラロースは有機塩素化合物(オルガノクロライド)になります。オルガノクロライドは自然界には存在しない物質です。

広く知られているものとして次のものがあります。

  • 農薬のDDT(毒が強く、多くの国で使用を禁止されている農薬)
  • 環境ホルモンのPCB(ポリ塩化ビフェニル)
  • 猛毒のダイオキシン

などの 、有毒物質になります。

厚生労働省が食品添加物として認可したオルガノクロライドは、スクラロースが初めてでしかも唯一のものなんです。

もちろん、厚生労働省も安全性が認められたから食品添加物として許可しているわけですから、農薬やダイオキシンとは違いますが同じ有機塩素化合物ですので、人体に好ましくない物質であることで心配されています

また、スクラロースは新しい農薬の研究中に偶然発見されたということでさらに不安をあおっているようです。

 

・スクラロースを使用した動物実験での悪影響・

動物実験でのデータでは、次のような影響が見られました。

  • 赤血球の減少
  • 白血病の原因になる
  • 卵巣収縮
  • リンパ腫を起こす
  • 白内障の危険性
  • 甲状腺の衰え
  • マグネシウムの欠乏
  • 成長の遅れ

 

どのくらいの量を摂取し続けたら危険性が増すのかなどの正確な情報はありません。

厚生労働省が発表している研究結果には、血圧・神経系・呼吸器・心臓なども含め、異常は認められなかったと記載されています。ですから、過剰摂取を続けない限り人への影響はないのでしょうが、これも不安材料の一つになっています。

 

・高温で熱すると有毒ガスが出る?・

加熱して138度以上になると、有毒な塩化水素ガスを発生させることが明らかになっています。

自宅でお菓子作りをする人は分かると思いますが、クッキーやビスケット・パンなどは160~200℃で焼きます。

甘味料にスクラロースを使った焼き菓子類は、安全とは言えないかもしれません

スクラロースで肥満や糖尿病のリスク増加?

おデブのイラスト

いくつかの疫学研究でアスパルテームやスクラロースなどの人工甘味料が、肥満や糖尿病の原因になることがわかってきました。

米ワシントン大学医学部研究チームは、スクラロースは糖尿病の発症につながると報告しています。また、インディアナ州にあるパデュー大学の研究者は、動物実験でサッカリンを摂取したラットは砂糖を摂取したラットに比べて、食べ過ぎのため体重が増加したことを報告しています。

さらに、追跡調査によっても人工甘味料のリスクが明らかになりました

米国テキサス大学の研究では、2009年に6814人の成人を対象に8年間の追跡調査を実施した結果、人工甘味料の炭酸飲料を毎日飲んだ人の36%にメタボリック症候群のリスクがあること、67%に2型糖尿病のリスクがあることが判明しました。

フランスでは、2013年に約6万6000人のフランス人女性を対象に14年間の大規模な調査をした結果、カロリーのある糖類使用の飲み物も人工甘味料使用のダイエット飲料も、ともに糖尿病のリスクを増やすことが分かりました。

そして驚くのは、ダイエット飲料を1週間に500ml飲んだ人たちは、カロリーのある糖類使用の飲み物を1週間に500ml飲んだ人たちより、糖尿病のリスクが15%も高くなったこと。

さらに、ダイエット飲料を1週間に1.5L飲んでいる人たちは、カロリーのある糖類使用の飲み物を1週間に1.5L飲んだ人たちより、糖尿病のリスクが59%も高くなったのです。

また、日本でも2013年に2037人の男性(平均年齢46.2歳)を対象に7年間の追跡調査を実施した結果、ダイエット炭酸飲料を週に1本以上飲む男性は、めったに飲まない男性に比べて2型糖尿病を発症するリスクが1.7倍になったと報告されています。

カロリーのある糖類使用の飲み物よりも、人工甘味料使用のダイエット飲料の方がリスクが高いと判明したのです。

米ワシントン大学医学部研究チームの実験では、「人工甘味料がホルモンを狂わせ脂肪を蓄える」ことがわかりました。

そして人工甘味料で味覚が麻痺し、さらには怖い糖質中毒へと…。

詳細はこちらを参考になさってください「人工甘味料がホルモンを狂わせ脂肪を蓄える」

 

人工甘味料で太るメカニズム

また、人工甘味料と肥満・糖尿病の関係は、体の生理的反応と人間の心理的・行動的な要素が関与していると、最近の研究でわかってきました。

・心理的、行動的問題・

心理的・行動的な問題点は、「人工甘味料はカロリーがゼロだから、たくさん食べても大丈夫でしょう!」となります。

そして、人工甘味料は天然甘味料より数百倍も甘みをもっているため、人工甘味料を摂取し続けるとさらに甘い物を食べたくなるんです。

・生理的反応・

  1. 通常は食事をすると、カロリーをエネルギーに変換します。しかし人工甘味料の場合、摂取してもカロリーはないためエネルギーに変換できませんので、自然に体がエネルギーを要求し食欲が増します。

  2. 通常は糖分を摂取すると3~5分で糖分は胃壁から血中に移動し、膵臓からのインスリンの分泌により血糖は正常に維持されます。

    しかし人工甘味料を摂取した場合は、インスリンの分泌量が増えるのですが実際の血液中の糖の上昇はない ので、インスリン過多で一時的に血糖が低下します。そして低血糖になると体はすぐに空腹という信号を送りますので、食欲が増します。

  3. 人工甘味料を継続的に摂取していると、私たちの膵臓は徐々に嘘になれてしまい、本物の砂糖を摂取してもインスリンを分泌しなくなります。そうなると、糖尿病のリスクが上がってしまいます。

人工甘味料が腸内細菌に作用し代謝異常を起していた?

私たちの体は人工甘味料を食品として認識せず、胃腸で吸収しません。ところが腸を通過する際に、腸内細菌に変化が起こるんです。

研究では、スクラロースを与えられたラットは腸内細菌、特に善玉菌が減ると報告されています

また、ヒトによる調査では糖尿病ではない381人のダイエット調査票から、定期的に人工甘味料を多く摂取している人ほど、空腹時の高血糖と耐糖能異常(ブドウ糖を代謝する能力に異常が生じている状態)が見られました。

また普段、人工甘味料を摂取していない7人の健康な若者に、米食品医薬品局が推奨する最大摂取量のサッカリンを1週間、摂取してもらい血糖のレベルをモニタリングしました。

その結果、7人のうち4人の血糖が上昇し、腸内細菌の構成が変化したことが分かりました

まとめ

スクラロースは、誕生以来20年にわたって安全性に関する試験が実施され、がんの発症や遺伝子の損傷・免疫系などに影響を及ぼさないと言われてきました。

各食品には明確に使用限度が設けられ、一日摂取許容量(ADI)も定められていますので、通常では過剰に摂取することはまずありえないと思います。そう考えると甘味料として砂糖を使用している通常の食品と人工甘味料使用のダイエット食品を比較すると、「白い悪魔」と呼ばれる砂糖よりも、少量の摂取で済む人工甘味料の方が安全だと考えられます。

しかし、もともと血糖やインスリンに影響を与えないと考えられていた人工甘味料が、現在では血糖やインスリンに関与することが明らかになってきたこと、腸内細菌に影響を及ぼすことなど、新しい研究結果が出てきた以上、どちらが安全とは簡単に言えなくなってきたのではないでしょうか?

個人的には、どちらも危険性が高い物質 だと思っています。砂糖も人工甘味料も強い中毒性(依存性)を持っているんです。

甘い食品には、必ずリスクがあると考えて摂取量をコントロールするべきだと思います。


今日のおさらい

 砂糖の600倍の甘さでありながらカロリーはゼロ 
 体内では代謝・分解されずに排泄されるため、血糖値やインスリンに影響を与えないと考えられていた(現在では血糖やインスリンに関与することが判明 )
 がんや遺伝子の損傷、免疫系などに影響を及ぼすことはないと認められている
 各食品には明確に使用限度が設けられ、一日摂取許容量(ADI)も定められている
 化学構造が、有毒物質と同じ有機塩素化合物(オルガノクロライド)である
 動物実験でのデータが心配される
 高温で熱すると有毒ガスを発生する
 肥満や糖尿病の原因になることが判明
 腸内細菌に作用し代謝異常を起こす

今日は、人工甘味料スクラロースの安全性と危険性・肥満や糖尿病のリスクについて見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

スクラロースは、安全性の高いカロリーゼロ甘味料であることが多くの国で確認され使用されてきましたが、今後どんな展開が待ち受けているのでしょう?

20年前には解らなかった事実が少しづつ見えてきています。カロリーゼロでも、肥満や糖尿病のリスクを高めてしまう なんて誰が想像できたでしょうか?

やはり、人工的に作られたものには一筋縄ではいかないメカニズムが隠されていてると、改めて考えさせられました。

 

「白い悪魔」と呼ばれる砂糖の詳細については、こちらを参考になさってください

「危険!砂糖はやっぱり毒だった|自然界には存在しない」

 

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