マーガリンは危険なプラスチックオイル|アメリカで使用禁止、日本の対応はいかに?

マーガリンを乗せたトースト

※追記あり:2018,09,24

私が子供の頃、テレビでマーガリンのCMをよく見ていました。それはとても美味しそうに見えて、植物性の油が原料と言うことでヘルシーで健康的なイメージを持っていました。もちろん我が家の冷蔵庫にも常備されていて毎日、パンに塗って食べていました。

それが原因だったのかは分かりませんが、20歳になったころ原因不明の皮膚病を患い、入退院を繰り返す生活が10年以上続きました。完治するまでには、なんと15年もの時間が過ぎていました。

あれから何年、経過したでしょう?

2018年6月、ついにマーガリンの原料である植物油脂(部分水素添加油脂)がアメリカで全面禁止に!
※2018年9月15日には、カナダ全土で禁止となりました。

今日は、マーガリンやショートニングの原料が世界各国でどう扱われているのか?日本の対応はどうなっているのか紹介させていただきます。

関連記事はこちらです ⇒ 「トランス脂肪酸って体に悪い|噂はほんと?」
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マーガリンがついにアメリカで禁止?

2018年6月18日からマーガリンやショートニングの原材料である植物油脂(部分水素添加油脂)が、アメリカで全面禁止になりました 。植物油脂に含まれている主要な脂肪成分であるトランス脂肪酸が危険視されているからです。

アメリカでは2006年から食品ラベルに、トランス脂肪酸の含有量表示が義務付けられ、さらにニューヨーク市やカリフォルニア州では飲食店での使用を禁止されました。ですが、とうとう全米の食品から排除すべき有害物質だという見解を示したのです。

トランス脂肪酸は油脂の成分の一つで、トランス型の二重結合を有する不飽和脂肪酸のことです。天然に生成されるものと、油脂を加工・調理する過程でできるものがあります。今回、禁止されたのは油脂を加工したもの で、「植物油脂」「加工油脂」「部分水素添加油脂」などと呼ばれるものになります。

摂取することで、さまざまな病気を引き起こす要因になっています

トランス脂肪酸が危険な理由・身を守る方法は、こちらを参考になさってください

 

しかし、日本ではいまだ表示の義務すらなく何にどれだけ含まれているか、私たち消費者には知ることさえできない状態が長年続いています 。欧米に比べて油脂の摂取が少ないとされている同じアジア圏の、韓国と中国・台湾ではすでに含有率表示が義務化されているのにです。

いかに日本が後れを取っているか、あなたは考えたことがありますか?

WHO(国連世界保健機関)とFAO(国連食料農業機関)は合同で報告書を発表して、トランス脂肪酸の摂取量は最大でも1日あたりの総エネルギー摂取量の1%未満とするように勧告しています。

そして世界の国々でトランス脂肪酸フリーの「安全なマーガリン」が発売される中、日本では野放しの状態になっています。

日本で市販されているマーガリンには平均値で約7%のトランス脂肪酸が 、加工食品の製造過程で使用されるショートニングにはそれ以上のトランス脂肪酸が 含まれているというのにです。

※ショートニングとは

常温で半固形状の油脂で、マーガリンから水分と添加物を除いて純度の高い油脂にしたもので、「無水マーガリン」とも呼ばれます。クッキーやビスケットなどの焼き菓子やパンに練り込んだり、アイスに添加したり、揚げ物用油としてよく使われています

トランス脂肪酸への世界各国の対応状況は?

<トランス脂肪酸含有量の規制措置>

「デンマーク」
2003年以降、段階的に規制を開始。規則に違反した場合、最高2年の禁固刑

「カナダ」
2005年に表示の義務化。2007年カナダ保健省は、2年以内に達成すべき数値目標を食品事業者に対して呼びかけ、その進捗を公開。また、国民に向けて食生活における具体的な助言を実施。
※2018年9月15日、アメリカに続き使用禁止へ

「ニューヨーク市・カリフォルニア州」
ニューヨークでは2006年・カリフォルニアでは2008年に、レストランなど飲食サービス業に対する規制。

「スイス」
2008年に食品法規を改正、トランス脂肪酸を規制(1年の猶予あり)。

「オーストリア」
2009年より規制 。

「シンガポール」
2012年に農食品・獣医局により規制化(1年以内に当該規制に反する製品の製造や販売を停止し、在庫を処理する) 。

 

<トランス脂肪酸含有量の表示を義務化>

「米国」
2006年、連邦政府はトランス脂肪酸の含有量表示を義務化。消費者が日常的に取り組める実践的な助言を行なう。

「韓国」
2007年、栄養表示の一部としてトランス脂肪酸含有量の表示を義務化。

「香港」
2008年、栄養表示に関する規定が改正。2010 年よりすべての加工食品に栄養表示(トランス脂肪酸含む)が義務化。

「中国」
2013年、包装食品における栄養表示に関する規制を実施し、水素添加油脂のトランス脂肪酸含有量の表示を義務化。また乳児用食品への水素添加油脂の使用を禁止

「台湾」
中国と細則が異なるが原則的には同様。

 

<自主的な低減措置を実施>

特別な規制は設けていないが、食品事業者に自主的なトランス脂肪酸の低減を求めるなどの働きかけを行っている。

「EU」,「イギリス」,「フランス」,「オーストラリア」,「ニュージーランド」

 


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トランス脂肪酸への日本の対応は?

反対運動をする国民たち

日本では、2011年2月、消費者庁が「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」を公表し、事業者に対してトランス脂肪酸を含む脂質に関する情報を、自主的に開示する取り組みをすすめるよう要請。

また、内閣府食品安全委員会は、2015年6月に「日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は総エネルギー摂取量の約0.3%と推定され、WHOが定める目標値である総エネルギー比1%未満を下回っている」とし、「脂質に偏った食事をしている人は留意する必要があるものの、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられる」との見解を示しています

簡単に言うと、

トランス脂肪酸が健康に良くないことは明らかなので、食品メーカーさん、トランス脂肪酸に関する情報を自主的に開示してね!

でも、日本の通常の食生活をしていればトランス脂肪酸の摂取量は少ないだろうから、規制しなくても大丈夫でしょう・・・?

と、こうなります。

しかし食品安全委員会の調査には、外食産業で揚げ物の油として使われるショートニングなどは含まれていません

例えば、あるファーストフード店のMサイズのフライドポテト(135g)には約4.5gのトランス脂肪酸が含まれています。これは、WHOの基準値エネルギー比1%を摂取量に換算すると約2gですから、このフライドポテトだけで1日当たりの基準値を超えることになります

また、コンビニなどで売られているスナック菓子には1袋に約2g、菓子パンの中には、1個あたり4g以上のトランス脂肪酸が含まれているものもあります。このように、ほとんどの製品にトランス脂肪酸が含まれているわけですから、実際には基準値以上のトランス脂肪酸を摂取している人が多いでしょう

しかも、食品安全委員会が発表した「国民ひとり1日当たりの摂取量」とは、老若男女すべてを含む国民全体の平均値であって、淡白な和食を好む高齢世代と油分の多い洋食を好む若年世代を分けることなく考えているのです

ファーストフードとスナック菓子が大好きな、今時の若者たちが昔ながらの日本の食事を毎日食べていると思いますか?絶対にありえないでしょう!

私みたいなオジサンだって、洋食大好き・揚げもの大好き・ファーストフードのポテトも食べちゃいますし、コンビニのスナック菓子だって、アイスだって食べてますよ。それが現実だと思います。

ですから、日本ももう少し真剣に考えてもらわないと困ります。このままでは「国民の健康よりも経済の方が大事なの?」と思われても仕方がないと思いますが…。

自主的にトランス脂肪酸低減に取組む企業も

ようやく日本でも、自主的にトランス脂肪酸低減に取組む企業が増えてきました。

<セブン&アイ・ホールディングス>

セブンイレブンでは、2005年からトランス脂肪酸の低減に取り組んでいるようです。定番人気の「いちごジャム&マーガリン」では、100g当たり1.86gあったトランス脂肪酸を0.18gまで低減されています。

<小岩井乳業株式会社>

小岩井乳業は、数年前からトランス脂肪酸の含有量が少ない商品を提供しています。「部分水素添加油脂」とは異なる製法で作られた油脂を使用しています。

<株式会社 明治>

明治は2006年ごろから、部分水素添加油脂について、パーム油など自然界に存在する固体油脂をブレンドしたものに徐々に置き換えていたようで、2018年3月より「部分水素添加油脂」を使わない家庭用マーガリン、「コーンソフト」などの販売を始めました。

<雪印メグミルク株式会社>

雪印も、2018年3月から販売する「ネオソフト」など家庭用マーガリンで、「部分水素添加油脂」不使用を実現しました。

1食当りのマーガリン(10g)に含まれるトランス脂肪酸の量は、2005年には約0.9gでした。現在では、各社0.1g以下まで低減されています

これは、とても嬉しいでことです。この流れで他のメーカーもトランス脂肪酸の低減に取組んでいただければと思います 。家庭用マーガリンにとどまらず、業務用マーガリン・ショートニングについても部分水素添加油脂不使用を目指していただけたら幸いです。

すでに、「トランス脂肪酸フリー」のパンやクッキーなども販売されていますので、こちらもご利用ください


今日のおさらい

 マーガリンの原材料である部分水素添加油脂がアメリカで全面禁止に

 海外で規制がかかるなか、日本ではいまだ表示の義務すらない

 日本で市販されているマーガリンには平均値で約7%のトランス脂肪酸が、ショートニングにはそれ以上

 自主的にトランス脂肪酸低減に取組む企業も増えてきた

今日はマーガリンやショートニングの原料が世界各国で、どう扱われているのか見てきましたがいかがでしたでしょうか?

日本ではいまだ表示の義務すらないのが現状ですが、トランス脂肪酸低減を自主的に取組む企業も増えてきたことは、幸いなことです。

アメリカでの部分水素添加油脂使用禁止を受け、日本も国として何かしらのアクションを起こす必要に迫られているのではないでしょうか?

マーガリンやショートニングが「食べるプラスチック」と呼ばれている理由については、こちらを参考になさってください

 

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