カロリーゼロなのに肥満になってしまう|人工甘味料の秘密

前回の記事、「砂糖中毒!糖質が脳をバカにする | 砂糖中毒から抜け出す方法」で糖質の中毒性、脳に与える影響、低血糖症について書きました。今日は、カロリーゼロ製品などに使われる“人工甘味料の秘密”について紹介します。

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肥満になってしまうメカニズム

私たちは食事をすると、血糖値(血液中の糖濃度)が上がります。すると、すい臓からインスリンが分泌され血液から余分なブドウ糖を取り除こうとします。このインスリンの働きによって肝臓や筋肉において、ブドウ糖をグリコーゲンに変えて蓄えます。

その結果、血糖値は下がるのですが、肝臓や筋肉に貯められるグリコーゲンには限界がありますから、次にインスリンは脂肪細胞に働きかけます。そして、余ったブドウ糖は脂肪に変化して、体脂肪として脂肪細胞に溜め込まれるのです。

欧米人は、大量のインスリンを分泌する能力があります。ですから、余ったブドウ糖が、インスリンの作用でどんどん脂肪細胞に変化して蓄積できます。その結果、肥満になりますがインスリンが分泌されているので、糖尿病になりにくいのです。

ところが、日本人はインスリンの分泌能力が、欧米人のおよそ半分と言われています。このため、肥満にならなくても糖尿病になってしまいます。

人工甘味料、ホルモンを狂わせ脂肪を蓄える

人工甘味料は、“肥満ホルモン”ともいわれるインスリンや、インスリン分泌を促すインクレクチンなどに影響します。
米ワシントン大学医学部の研究者らは、ダイエット目的でカロリーゼロ系の飲料を愛用する人たちを対象とした実験を行いました。

<対象>
BMI(体格指数)が平均42という“超”肥満者(理想的なBMI=男性は21~23、女性は18.5~20)。

<実験内容>
人工甘味料のスクラロースが血糖値に与える影響を調べます。

<実験方法>
参加者たちには2回、来院してもらいます。

1.初回来院時には、水を飲んだ後にブドウ糖を摂取し血糖値を測ります。
2.2回目の来院時には、スクラロース入りの飲料を飲んだ後にブドウ糖を摂取し血糖値を測ります。

<実験結果>
スクラロース入り飲料を飲んだ後は、血糖値がより上昇し、インスリンの分泌量が2割も増えました。従来、人工甘味料はそのまま排泄されるので血糖には影響が無いといわれてきましたが、今回の実験で通説が否定されたのです。

※人工甘味料が作用すると分かっているホルモンはほかにもあります。インクレチンといわれるホルモンのうち「グルカゴン様ペプチド-1(GLP−1)」は、食事をして血糖が上がったとき、血糖を抑えようとしてインスリンの分泌を促進するホルモンです。GLP−1は1986年に見つかったばかりで、まだ完全に解明されていません。

ただ2009年のアメリカ国立衛生研究所の調査により、ダイエット・ソーダがGLP−1の分泌を促すことがわかりました。GLP−1 はインスリンの分泌を促進しますから、長期にわたる大量の人工甘味料の摂取で、これもインスリンが多く分泌されるきっかけとなります。

さらに、フランス国立保健医学研究所の追跡調査でも、人工甘味料のリスクを肯定する結果が出ています。6万6000人の中年女性を対象に砂糖入り炭酸飲料、人工甘味料入り炭酸飲料の影響を調べました。

追跡中、両者とも2型糖尿病の発症リスクが上昇しました。特に人工甘味料入り炭酸飲料を1週間に500ミリリットル飲んでいた場合は、一般的な砂糖入り飲料を飲んでいる人より2型糖尿病の発症リスクが15%増加し、1.5リットル以上では 59%も増加しました。

味覚が麻痺していく

甘味の強い人工甘味料に慣れてくると、甘味に対する味覚が鈍っていきます。以前はコーヒーにパルスイートひとつだったのが今では2つ使っている、という人は注意が必要です!そうなると、果物や天然甘味料を使用したお菓子を食べても満足できず、ついつい食べ過ぎたり、砂糖を追加したりするようになります。

私たちは、舌にある「味蕾(みらい)」と呼ばれる小さなひとつの器官で、「甘み」「酸味」「塩味」「苦み」「うま味」という5つの味を感じています。味蕾は、味のセンサーとなるたくさんの味細胞が集まって、花のつぼみのような形をしています。味細胞は味を感知し、味覚神経をつたって大脳の味覚中枢に信号が伝わり、味を感じます。

さらに、甘みセンサーは舌だけでなく、胃や腸、すい臓にもあります。特に、胃にある甘みセンサーが甘味を感知すると、グレリンが分泌されます。グレリンは胃などから分泌されるホルモンで、脳の視床下部に働いて食欲を増やし、成長ホルモンの分泌を促進させる働きがあります。

お腹がすいて、胃が空っぽになるとグレリンの濃度は上昇し、何かを食べて胃に食べ物が入れば、グレリンは減ります。また、グレリンは脂肪を増やし、体重を増加させる作用があります。食後に甘いデザートを食べても、まだ食欲を感じるのは、このグレリンの作用と考えられています。人工甘味料の甘さも同様にグレリンが働いて、さらに食欲が増えるということになります。

怖い糖質中毒

砂糖を摂取すると、すかさず脳のアヘン剤受容体を刺激して、脳の神経伝達物質であるドーパミンを大量に分泌させます。 血糖が急激に増えると、脳の中でセロトニンという快楽物質が出ます。また甘いものを食べるとα波になりエンドルフィンといった脳内モルヒネが放出され、脳の快感中枢が刺激され、幸せな気分になります。結果、砂糖中毒という麻薬的な常習性をもたらします。

・摂取量の増加(砂糖摂取量がどんどんエスカレート)
・離脱症状(麻薬などを摂取したときと同様の離脱症状が起こる)
・渇望と再燃(再び与えるとさらに摂取量が増加)

など、麻薬を摂取した状態に近くなります。

また近年、人工甘味料は砂糖よりはるかに強い、コカインを上回る依存性をもつことがわかっています。

2007年、フランスでのマウスに対する実験では、コカイン以上にサッカリンの中毒性が強いことがわかりました。このように、摂れば摂るほど欲しくなる強い依存性があるのです。
さらには、肥満以外にも、抑うつ症状や血管系疾患など、ほかの症状を引き起こすことも報告されています。


今日のおさらい

レ点3 人工甘味料は、ホルモンの働きを狂わせる
レ点3 人工甘味料で味覚が麻痺していく
レ点3 人工甘味料は、体内や脳内の仕組みを混乱させる
レ点3 人間の甘みセンサーは舌だけでなく、胃や腸、すい臓にもある
レ点3 人工甘味料は、砂糖よりはるかに強い依存性をもつ(コカイン以上)

今日は、カロリーゼロ製品などに使われる“人工甘味料の秘密”について学んできましたが、いかがでしたでしょうか?
人工甘味料には、体内や脳内の仕組みを混乱させる作用があり、ダイエットソーダばかり飲んでいる人が本物の糖分を摂取すると、血糖値や血圧を調整するホルモンが分泌されなくなるといいいます。

さらに人工甘味料は、空腹感を感じさせ甘いものが食べたくなる衝動も起こさせます。普通のソーダよりもダイエットソーダを飲んだ方が太りやすい傾向があることも判明しました。常用することで味覚も狂い、強い依存性もあります。甘味が強くカロリーがない。そんな都合のよい人工甘味料には、やはり裏があるということなのでしょうか。

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