食品添加物とは「保存料」|基礎知識④

前回、「食品添加物とは[食品添加物の表示]|基礎知識③」で食品添加物の表示について勉強しましたが、今日は食品添加物の“保存料”について紹介します。

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保存料とは

保存料は食品の腐敗や変敗の原因となる微生物の増殖を抑制し、保存性を高め食中毒のリスクを減らす目的で添加されます。(微生物を殺すことを目的とした殺菌剤とは異なります)

※食品の日持ちをわずかに改善する程度の、いわゆる「日持向上剤」は除きます。

保存料の役割は

<メリット>
食品本来の風味を保ち腐敗を防止し、保存性を向上できる
 食品を広範囲に流通できる
 腐敗による廃棄食品の削減ができる
保存性の向上により、大量生産ができるので価格が下がる

 <デメリット>
 多量に摂取した場合、腸内細菌の活動を抑制してしまう恐れがある。

保存料の種類(一覧)

「天然保存料」

  • ウド抽出物
  • エゴノキ抽出物
  • カワラヨモギ抽出物
  • 酵素分解ハトムギ抽出物
  • しらこたん白抽出物
  • ツヤプリシン(抽出物)
  • ペクチン分解物
  • ε-ポリリシン


「合成保存料」

  • 亜塩素酸ナトリウム
  • 亜硝酸ナトリウム
  • 亜硫酸ナトリウム
  • 安息香酸
  • 安息香酸ナトリウム
  • イマザリル
  • エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウム
  • エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム
  • オルトフェニルフェノール及びオルトフェニルフェノールナトリウム
  • 過酸化水素
  • 高度サラシ粉
  • 酢酸ナトリウム
  • 次亜塩素酸ナトリウム
  • 次亜塩素酸水
  • 次亜硫酸ナトリウム
  • ジフェニル
  • 硝酸カリウム
  • 硝酸ナトリウム
  • ソルビン酸
  • ソルビン酸カリウム
  • チアベンダゾール
  • デヒドロ酢酸ナトリウム
  • ナタマイシン
  • 二酸化炭素
  • パラオキシ安息香酸イソプチル
  • パラオキシ安息香酸イソプロピル
  • パラオキシ安息香酸エチル
  • パラオキシ安息香酸ブチル
  • パラオキシ安息香酸プロピル
  • 氷酢酸
  • ピロ亜硫酸カリウム
  • ピロ亜硫酸ナトリウム
  • プロピオン酸
  • プロピオン酸カルシウム
  • プロピオン酸ナトリウム
  • ポリリジン(ε-ポリリジン)

 よく使われる保存料

 しらこたん白抽出物
サケ科サケの精巣(しらこ)の中にあるプロタミンやヒストンという特殊なタンパク質を取り出したものです。水に溶けて耐熱性があり、耐熱性芽胞菌の増殖を抑制する効果があります。カビ、酵母に対する効果はほとんど期待できません。

・主な使用対象:一般食品、特にデンプン系の食品、魚肉ねり製品、調味料など。
・表示:「保存料(しらこたん白)」


 安息香酸・
安息香酸ナトリウム
エゴノキ科アンソクコウノキの樹脂からも採取できますが、現在は化学的に合成されています。水によく溶け、カビ、酵母、好気性細菌に対して増殖を抑制する効果があります。

・主な使用対象:清涼飲料水、シロップ、しょう油、キャビア、マーガリン。(安息香酸ナトリウムについては、菓子製造用の果実ペースト及び果汁にも使用されます)
・表示:「保存料(安息香酸Na)」


ソルビン酸、ソルビン酸カリウム
ナナカマドの未成熟果汁中に存在しまが、現在は化学合成品が使用されています。
抗菌力はあまり強くありませんが、水によく溶け、カビ、酵母、好気性細菌と幅広い効き方をするため、さまざまな食品に用いられています。

・主な使用対象:チーズ、魚肉ねり製品、食肉製品、魚介乾製品、つくだ煮、煮豆、しょう油漬、こうじ漬など
・表示:「保存料(ソルビン酸K)」

「ソルビン酸・ソルビン酸カリウム」の記事は、こちらもお読みください。


プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム
自然界にも微生物の代謝産物として存在し、みそ、しょう油、パン生地、ワイン、チーズなどの発酵食品に含まれています。カビや芽胞菌の発育を阻止しますが、パンの発酵などに用いられる酵母にはあまり影響を及ぼさないことが特徴です。

・主な使用対象:チーズ、パン、洋菓子など
・表示:「保存料(プロピオン酸Ca)・保存料(プロピオン酸Na)」

ポリリジン(ε-ポリリジン)
放線菌という細菌の一種の培養液を精製して得られます。成分は、必須アミノ酸の一種であるL-リジンが鎖状に繋がったポリアミノ酸です。ほとんどの細菌、酵母に対して有効ですが、カビにはあまり効果がありません。

 ・主な使用対象:一般食品、特にデンプン系の食品
 ・表示例:保存料(ポリリジン)


今日のおさらい

レ点3 保存料は食品の腐敗や変敗の原因となる微生物の増殖を抑制する
レ点3 保存性を高め食中毒のリスクを減らす
レ点3 保存性の向上により、大量生産ができるので価格が下がる
レ点3 多量に摂取した場合、腸内細菌の活動を抑制してしまう恐れがある
レ点3 保存料は天然と合成がある

今日は“保存料”について学んできましたが、いかがでしたでしょうか?
保存料といっても、たくさんの種類があってビックリですよね。
多量に摂取してしまうと、健康に影響する可能性がありますが、通常で考えるとメリットの方が大きいと思います。保存料は、私たちの生活に欠かせないものではないでしょうか?

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